中国暴走タクシー事情

春節中に普段は乗らないタクシーを利用する機会があったのだけど、暴走タクシーにあたってしまいました。それも2回も。

毎日その運転をしていることを考えれば、危険を感じるほどと言うのは言い過ぎではあるものの、若干狂気を感じる程度には暴走していた。

一つは杭州で、これは完全に狂ってて、普通の信号待ちにすら舌打ちをしてクラクションを鳴らしまくり、一車線道路でふつうに走っている車に対して一つ一つ追い越しかけてた。今までこんなタクシー見たことない。笑うしかなかったので、笑ってたら、何笑ってんだとか凄まれたし。いやいやいや。

もう一つは浦東空港に向かうタクシーで、こちらは人格は普通だったけどちょっとスピード出しすぎ。大学から空港まではバスで1時間程度の道のりで、攻め気のタクシーだと45分で着くというのが自分の中での目安だったのだけど、今回はなんと30分切った。これは尋常じゃない。相乗りだったんだけど、前に座ってた中国人が思わず上の手すり掴んじゃうほど。なんか早送りしてるみたいだなーって思いながら乗ってた。


どうしちゃったかなーと思って、それでなんとなく、直接関係はないんだけど、上海のタクシーの雇用システムのことを思い出した。


上海のと言っても、上海にもタクシー会社いくつもあると思うが、まぁきっと似たようなもんだろう。俺が前に(温和な)運ちゃんに聞いたのは、


1.車は会社からの借り物
2.一台の車に二人の運転手が割り当てられ、1日交代で使う。
3.一日交代とは、朝の6時とかから翌日の同じ時間までの意。
4.一日に対して会社に500元のリース代を払う。
5.一日分のガス代は200元程度。
6.一日の売上は900〜1000元程度。
7.リース代とガス代を合わせた700元に到達するのが18〜19時。つまり、自分の取り分は晩飯を食べた後、翌朝車を引き渡すまでにいくら稼げるかにかかっている。


という話。

つまり一月30日のうち一日おきの15日間に24時間労働をするということで、それで月収は3000〜4500元。この過酷な労働には全然見合ってないと思うけど、今そこらへんの飲食店の店員の給料が2000元に達しないくらいだから、うまくいきゃその倍稼げるとも言える。

ちなみにタクシー運転手の資格がどれくらいのものかは知らないが、免許を取ること自体はちょー簡単。
免許取ったばっかの(いちおう自動車学校的なものに通い)先生の車にのったことがあるけど、赤信号で右折していいのかどうかが分からなくて、取りあえず考えこむために止まってみてしまう(中国は赤信号で右折可)とかいう、自動車学校がいったい何を教えてるのか、あるいは免許の試験はどうなっているのか首をかしげてしまうレベル。


そしてここにきてのインフレ。


それでおかしな人が増えちゃったか??


それとも単に春節に仕事で機嫌が悪いだけなのか。


それとも今年のドラテクのトレンド?


まあ当たったっても2回だからなんとも言えないけど。
それでも中国に来てから間違いなく最も強烈な2回だったので、なんとなく気になって。新年早々そんな話。